乳幼児のイソフラボンの摂り方の注意点

イソフラボンは豆類に含まれるフラボノイドの一種で、植物性エストロゲンと呼ばれています。
豆類の中でも大豆に含まれる大豆イソフラボンは大豆が原料の加工食品に多く含まれています。
味噌や醤油などを使う和食を常食する日本人にはとても馴染みの深い成分です。
乳幼児が大豆イソフラボンを摂取する場合、どのような注意が必要なのでしょうか。

食品に含まれるイソフラボンの摂取

日本人は昔から味噌、醤油、納豆、豆腐、煮豆などの大豆製品を食べ続けてきました。
これらの製品には大豆イソフラボンが含まれていますが、これまでに、食品から大豆イソフラボンを摂取し、深刻な健康被害が起きた報告はありません。
従って、大人も子供も、通常の食事で大豆イソフラボンを含む食品を摂ることに関しては、大豆アレルギーを除いて、何の問題もありません。

大豆製品は、イソフラボンのほかにも良質なたんぱく質やカルシウムを含む優れた食品なので、ほかの栄養素とのバランスを考え、積極的に利用するように厚生労働省では奨励しています。

乳幼児とイソフラボンの摂取

食品安全委員会では乳幼児および小児のイソフラボンの摂取について、次のような見解を示しています。
乳幼児、小児とは15歳未満を指します。

現時点で、乳幼児がどれくらいのイソフラボンを摂取すれば安全なのかについては科学的に明らかにされていません。
また乳幼児は生殖機能が未発達なことをふまえると、食品から摂取するだけでなく 、特定保健用食品などから上乗せしてイソフラボンを摂取することは奨めていません。

結論は15歳未満の子供は、イソフラボンは食品からのみ摂取するべきで、 サプリメントなどの特定保健用食品から摂取することは控えるべきということです。

ちなみに妊婦、胎児も乳幼児と同様、イソフラボンは食品からのみ摂取するように奨励しています。

イソフラボンが植物エストロゲンとして乳幼児に与える作用

イソフラボンは植物エストロゲンとして、女性ホルモンのエストロゲンと分子の構造が似ており、エストロゲン同様の作用があるとされています。
この作用は月経周期の安定や、更年期障害の軽減に関与するだけでなく、第二次性徴の発現にも関係します。
15歳未満の子供が食事からだけでなく、サプリメントからもイソフラボンを摂取すると、ホルモンバランスを乱し、第二次性徴の発現に影響を与える可能性があるということは否定できません。
とはいえ、イソフラボンを含む食品の摂取を制限する必要はありません。
大豆製品はたんぱく質やカルシウムが豊富で、成長期の子供には必要な栄養源です。
是非、他の栄養素とのバランスを考え、子供の食事に取り入れることをおすすめします。
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