イソフラボンは2型糖尿病に効果あり?

糖尿病は1型と2型があります。
1型は子供、若い人に多く、2型は中高年に多く発症します。
大豆などの豆類に含まれるイソフラボンは2型糖尿病に効果があるという研究結果が出ています。

2型糖尿病の特徴

2型糖尿病は肥満型の中高年に多くみられます。
進行が遅いせいもあり、自覚症状がなく、健康診断ではじめて発見されることが多い病気です。
2型糖尿病は体質が遺伝しやすく、近親に罹患者がいると発症する確率が高まります。
また肥満は2型糖尿病をひき起すひとつの大きな要因です。
日本人の糖尿病患者のほとんどが2型糖尿病です。

イソフラボンと2型糖尿病

国内で行われた閉経後の肥満女性を対象にした実験によると、イソフラボンを多く摂取する女性は2型糖尿病を発症するリスクが低いという結果が報告されています。
ただし閉経前の女性、肥満でない女性、男性にはこの効果が認められませんでした。

イソフラボンの働き

イソフラボンはマメ科の植物に含まれている成分で、フラボノイドの一種です。
強い抗酸化作用があり、女性ホルモンに似た化学構造を持っているところから植物エストロゲンと呼ばれ、エストロゲンに似た働きが認められています。

イソフラボンが2型糖尿病のリスクを低下する原因とは?

イソフラボンの摂取が、閉経後の肥満女性の2型糖尿病リスクを低下する原因については解明されていません。
しかし以下の可能性が考えられています。

イソフラボンはインスリン感受性の低下を改善

2型糖尿病は、インスリンが不足し血糖値が上昇することにより発症します。
あるいはインスリンが足りているにも関わらず、それらが十分に活用されないために血糖値が上昇し発症すると考えられています。
インスリンが十分に活用されず2型糖尿病になる場合は、インスリン感受性が悪いためといわれます。

大豆食品に含まれるイソフラボンはインスリン感受性の低下を改善し、その作用が特に肥満女性の2型糖尿病の予防に働きやすいのではと考えられています。

イソフラボンのエストロゲン様の働き

閉経後の女性はエストロゲンが大幅に減少していますが、イソフラボンのエストロゲン様の働きにより、脂質の代謝の改善や糖の代謝が促進されるため、2型糖尿病の発症リスクが低下する可能性があることが示唆されています。

このような理由から、イソフラボンの摂取は閉経後の肥満女性の2型糖尿病の発症予防に有効ではと考えられています。

イソフラボンの有効性や糖尿病との関係はまだすべてが解明されていず、現在も国内外で研究と実験が行われています。

2型糖尿病を予防するために

2型糖尿病は食生活の偏り、運動不足など生活習慣の乱れが主な原因で起こるため、生活習慣病のひとつとされています。
食生活の見直しと適度な運動を取り入れた規則正しい生活は2型糖尿病の予防には必須です。

イソフラボンを含む大豆食品は良質の植物たんぱく質と骨や歯を丈夫にし、ストレスを軽減するのに役に立つカルシウムやミネラルが豊富に含まれています。
高脂肪、高カロリーの食事を見直し、なるべくイソフラボンが摂れる和食を食べるように心がけましょう。
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