イソフラボンとは

近年、健康食品のブームもあり、イソフラボンという名前を一度でも見聞きした人はかなりの数に上るのではないでしょうか。
イソフラボンは豆類に多く含まれ、体に有益な成分です。
世界中でイソフラボンを最も多く摂取しているのは、和食を食べる私達日本人です。
イソフラボンの特徴や安全性についてまとめてみました。

イソフラボンとは?

イソフラボンは豆類に多く含まれるフラボノイドの一種

イソフラボンはフラボノイドの一種です。
フラボノイドとは植物に含まれている有機化合物群のことで、野菜や果物の苦味、辛味、色素になる成分です。
フラボノイドはポリフェノールとも呼ばれています。

イソフラボンは大豆などのマメ科の植物に多く含まれています。
大豆では特に胚芽の部分に多く含まれています。
イソフラボン以外のフラボノイドとしては、お茶に含まれるカテキン、ブルーベリーやブドウに含まれるアントシアニンなどがよく知られています。

イソフラボンの成分と構造

イソフラボンは配糖体で、糖と結合している状態で存在しています。
この糖と結合している構造をグリコシド型と呼びます。
しかし一旦体内に入ると、腸内細菌や酵素などの影響で糖と分離し、アグリコン型と呼ばれる構造に変わり吸収されます。
アグリコン型のイソフラボンは、味噌や納豆などの大豆の発酵食品に多く含まれます。
そのほかの豆製品はグリコシド型がほとんどです。

イソフラボンは10種類以上の成分が存在し、それらをまとめてイソフラボンと呼んでいます。
アグリコン型ではダイゼイン、ゲニステイン、グリシテインという成分があります。
そのほか、ビオカニンA、フォルモノネチン、クメストロール、エクオール、プエラリン、トリフォリリジン、プラテンセインなどの成分があります。

イソフラボンの機能

エストロゲン様作用

イソフラボンは植物性エストロゲンとも呼ばれ、女性ホルモン様の作用があると考えられています。
ヒト実験では大豆イソフラボンの更年期障害における、のぼせなどの症状緩和の有効性が示唆されています。
また閉経前後の女性の骨密度の増加や、骨粗鬆症の予防などの効果が期待できるという実験結果も報告されています。

抗酸化作用

イソフラボンは抗酸化作用が認められています。
抗酸化作用とは、体内の余分な活性酸素を除去し、体をさまざまな病気や老化から守る働きです。

この抗酸化作用により、脂質代謝の改善、ll型糖尿病の予防などに効果があるといわれています。

また厚生労働省研究班による研究では、日本人女性の乳がん、脳梗塞、心筋梗塞、男性の前立腺がんのリスクと、食品から摂取するイソフラボンの摂取量とは相関関係があることが報告されています。
これはつまり、イソフラボンの摂取量が増えると、これらの疾患に罹るリスクが減るということを示します。

ただし、がんに対するイソフラボンの影響は現在のところ明確にされていず、今後の更なる研究の必要性が指摘されています。

イソフラボンの摂取量と安全性

食品からイソフラボンを摂取する場合は安全であると考えられています。

食品安全委員会では、大豆イソフラボンの安全な1日の摂取目安量の上限値は70?75mgと定めています。

この数値は大豆イソフラボンアグリコン換算値によるものです。
少しややこしいですが、前述したように、食品から摂取した大豆イソフラボン配膳体は、体内でアグリコンになり吸収されます。
このことから、アグリコンに換算して算出することが適切であるとみなされています。

計算方法:大豆イソフラボン配膳体×0.625=大豆イソフラボンアグリコン換算値

食事以外で、特定保険用食品として大豆イソフラボンを摂取する場合は、1日の上乗せ摂取量の上限値を30mg(大豆イソフラボンアグリコン換算値)と定めています。
これは 40?45mgを食品から摂取するとみなして計算された数値です。
過剰摂取にならないための目安として覚えておきましょう。

食品以外からイソフラボンの摂取をしない方がよい場合は?

妊娠中、胎児、乳幼児、小児は大豆イソフラボンを食品に上乗せしてサプリメントなどから摂取することは安全性が確認されていないため、控えた方がよいとされています。
しかし通常の食品から摂取する場合は問題になりません。

また乳がん、子宮がん、卵巣がん、子宮内膜症など、ホルモンに関連する疾患がある時、または甲状腺ホルモン療法を受けている時も、イソフラボンは食品からのみ摂取します。

体によいからといって、イソフラボンを含む食品を大量に摂取しても効果的ではありません。
最も大切なことは、栄養バランスの取れた食生活を心がけることです。
大豆製品を上手に日常の食事に利用しましょう。
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